「BARのカウンター」
BARやお寿司屋でメイン舞台であるカウンター。
開店時に悩むポイントは幾つもあります。
カウンターデザインには、材質・サイズ・加工&仕上げ・高さ位置などなど…選択要素は多岐に渡り〜緻密に図らねばなりません。
まず…材質、これは〜僕的にやっぱり"木"しかありません。人にやさしい。お皿や食器、お箸・シルバーと喧嘩しない。などがあげられますし、店内デザインや業種問わず、やはり飲食店には一番合っています。
奥行き幅は、600mm位が一般的。700mm(最近はこれ位が一番多い)でゆったり充分。それ以上はお店のコンセプトやデザイン上によりけりと考えます。厚みは横の全長にもよりますが、100mmもあれば充分でしょう。
※ちなみに…フィルミークロスは各カウンター・720mm位あります。
加工や仕上げは…"無垢"が一番です。色んなコーティングや仕上げを見てきましたが〜やっぱり"無垢"です!その醍醐味はやっぱり、時と共に増す風合い。そして温もりです。一枚モノ(継ぎなし板)であれば言うことなし!
※例外として…ただの一度だけ〜TOKYOの某BARで見た、カウンターの仕上げ加工には、度肝を抜かれた思い出があることも記しておきます。
フィルミークロスのカウンター板は、大川の某銘木店に行き…暗がりのスレート張り倉庫内に眠った毛布にくるまれた中から、ブビンガ・ヒメザクラ・ゼブラ・オクメというタイプの違う贅沢な1枚モノを4種類4枚厳選し使っています。しかも〜形を全て変えた湾曲のカットにして。見る人が見ればわかる深さと凄さがあると自負しています。
いわゆるBARマン、羨望の木々です。
最後に…着席座について〜ハイカウンターか?ローカウンターか?これは好みとスタイルによるところが大きいのですが、いわゆるオーセンティックなBARの曲型である、ハイカウンター&スツールより、地に足が付き安定感のあるローカウンター&背もたれ椅子の方が断然僕好みです。現代的ですし。
やはり〜カウンターは、僕に言わせれば…BARに集いしき者たちの喜怒哀楽を受け耐える縁の下の力持ちであり、檜舞台でもあります。BARマンとゲストを繋ぐ架け橋でもあります。
不変のカウンターから新時代の変化へ……
今宵もここで時を過ごします。