(2)長渕〜神戸LIVE♪
- 2010/01/01 23:53
神戸決戦…‥完結。
…昨夜のLIVEは〜機材トラブル(音の不具合)などで、長渕自身もかなり不満が募ってたそうである。
消化不良、不完全燃焼…
しかし‥‥今日(12月31日)は文字通り〜今年の総決算・"カウントダウンLIVE"
最終章。
22時開演予定である。
この特別にして‥格別な夜に、観客のボルテージも最高潮である。
枯れんばかりの声‥
千切れんばかりの手拍子‥
突き上がる拳‥‥
昨夜より‥より凄まじく〜
蜂の巣をつついたとは、まさしくこの事か。
爆発寸前である。
22時17分。
アリーナツアー・FRIENDSと、30周年イヤーとなる‥2009年の最後の宴・有終の美が高らかに幕を開ける。
オープニングから全開!
選曲を少し変え〜4曲目までは、ロックナンバーでたたみかける。
序盤はニューアルバム中心の構成。
シャウトしまくり‥途中〜何度となく、ステージのいたる所から、口にした水を噴水し、ペットボトルの水を客席へ振りまく。
前半から昨夜の鬱憤を晴らすかのように‥さらに激しく、同じナンバーでもアレンジを加え〜 会場のグルーヴをなお一層〜強靭にしてゆく。
"弾き語り"は何度聞いても…アリーナがライブハウス化する錯覚を覚え〜、息遣いまで感じられる。
水を打ったような‥静寂さと、濃密な空気感が支配する。
ギター1本・長渕の真骨頂にして‥"源流"そのものである。
これも長渕が言う‥「観客が何千人だろうが、何万人だろうが〜1対1だ」のゆえんでもあろう。
長渕流の温故知新は、斬新なアレンジが施され…強弱とバリエーションの幅で、感情と心情のメリハリ(起伏)をつけ……音色として、"深化"させた楽曲群達が、とてつもない求心力や訴求力を生み出す。
心の芯まで響き届いてくる。
いや…突き刺さる。
今日の"激愛"は、過去最高に練り込まれたアレンジであった。
見事に七色の闇に溶けていった。
時として…燃えたぎるような〜熱。
時として…極北のいで立つような〜冷。
海・河・太陽・山・街・道…などの情景が、心に脈々と綴られていく。
長渕の顔が、本人すら‥汗とも涙ともわからぬ位に崩れる。
客も泣いている…。
「幸せはなるものじゃなく、掴むモノだ…」 と…。
長渕にとっての、幸せとは感じるモノでもあろう。
"西新宿の親父"が口癖で言ってた「やるなら"今"しかねぇ…」
"明日へ向かって"。
昨夜観た… 無数の"YAMATO"流星群は〜今宵、涙の雫か‥海へ伝う河のせせらぎか。
白く‥ 純粋に…
真っ直ぐ、真っ直ぐ…
自分らしく、自分自身であり続けるのが、どれだけ難しい事か……
そう…"いつかの少年"みたいに。
その少年は、ピアノをバックに力強く歌われた…"STAY DREAM"〜そのままであろう。
ギター・ハーモニカ・ピアノ・ヴォーカル・シンセと……
手を変え‥品を変え‥歌という骨格と素材を最大限〜引き立てるように放たれる。
楽曲はもはや‥芸術品である。
究極の瞬間芸術とも言える。
年をまたいだ〜1月1日・26(2)時04分。
全身全霊〜骨身を削り…歌い切り…やり遂げた長渕が、満面の笑みで手を振る。
名残惜しい別れを告げる‥‥。
「また会おう〜〜!」
目頭が熱くなる‥‥。
無情の客電が上がる。
万感の思いがこみ上げる。
放心…、安堵感も去来する。
共有した魂と心…
その"時"の大海原から高く〜陽が登った。
深く刻まれた〜圧巻の一夜も、一夜にして成らず…‥。
しかし‥ 過去を振り返らない長渕は、もう既に"見据えた〜次"への"今"を生きているであろう。
茨の道を進み…想像を絶する幾多の試練や困難を乗り越え〜安住する事なく、なおも挑戦する男の歩みは止まない。
2010年…‥未知なる航海の旅が始まった。