叩きつける7月の雨。
- 2013/07/01 23:29
今日のような7月の日に必ず思い起こします。
「いつかの少年」
俺にとってKAGOSHIMAは、いつも泣いてた。ひ弱で不親切で邪険な街だった。親父とお袋は泥にまみれ、銭をうらやみ、そのド真ん中で俺は打ち震えていた。
ごうごうと不安が立ち昇る棲み家を凍える風が暮らしをすり抜けていった。雨どいを伝う雫を見るのがたまらく嫌だった。逃げ出したくて、思いをかきむしるだけだった。
俺の人生はどこから始まり、いったいどこで終わってしまうんだろう。
突き動かされるあの時のまま、そう"いつかの少年"みたいに。
乾ききれない浴衣が揺れていた。縁側の向こう遠い記憶がかすんでく。俺は今ゆれる船の上に立ち、叩きつける七月の雨を見ている。すべてが一秒ごとに意味深く進んでる。水平線からどてっ腹に陽が昇る。今日と昨日とが激しく違う事を知った今、俺はKAGOSHIMAを突んざく波に捨てた。
俺の人生はどこから始まり、いったいどこで終わってしまうんだろう。突き動かされるあの時のまま、そう"いつかの少年"みたいに。
俺の人生はどこから始まり、いったいどこで終わってしまうんだろう。突き動かされるあの時のまま、そう"いつかの少年"みたいに。
長渕 剛。