(2)東京・長渕ツアーファイナル公演♪
- 2011/01/23 23:40
最終決戦の地〜TOKYO・代々木。
埼玉から始まった〜短くも長く濃い「TRY AGAIN」ツアー。
沖縄まで南下し…折り返し北上し、本日のTOKYOファイナル公演である。
福岡クリスマス2days&沖縄カウントダウンの3回を観たが…やはり〜ツアーファイナルというのは、わかりやすい特別な日である。
僕にとって…初めての代々木第一体育館で観るLIVEが長渕というのも必然であろう。
場内すぐに、旅路からの長渕の帰還を祝した〜花が沢山届いている。
客席には…宮沢りえ・市原隼人・クリームシチュー上田・秋山成勲・内藤剛志などなど、TOKYO公演らしい幅広い顔ぶれがズラリ。宮沢りえは、長渕と親交がある貴乃花親方の繋がりという説もありましたが(笑)〜ガセで、長渕行きつけのTOKYOの某寿司屋繋がりが僕的に有力(笑)
ボクの今日の席は、前日にチケット調達計画を駆使したにも関わらず…ステージサイド席の最前列!長渕と手が届く距離の絶好の好位置!(^^)
しかも〜メンバーのステージ脇からの出入りや裏方スタッフの動きまで見れる、二度オイシイ状況にテンションが上がる♪
さて…場内。ファイナルのわりには、思ったよりは穏やかな感がある。
17時11分:場内MCが"煽り"を入れ、一気にヒートアップ!
オープニング映像が白幕に映し出され〜リアルロックショーへと心身を投じる。
場内に拳のウネリが起こる。握る手のひらは魂の拳となり天に突き上がる。
先を行った、バックメンバーからワンテンポ置き、福岡・沖縄同様の黒いロングコートを羽織った長渕がフェンダーテレキャスを高らかに挙げフィナーレのステージに立つ。
観客に向き合い〜「いくぞぉーーーーーっ!!!」と最後の聖戦に、高らかに一声。
長渕は、絶好調とは言うものの…スレ気味の声が旅の傷跡と激闘を思わせる。
しかし…"音"は、沖縄より更に、精度と密度をあげ、練り込まれている。
今ツアー全公演で、2曲目に据えられた〜[Success]。スポーツカーにキーを差し〜轟音のエンジンがかかれば、あとはアクセルを踏み込み、一気に加速するのみ。そんなイントロとメロディーを奏で…乾いたこの島国の地を這い、風を切り、空を舞うかのようにドライブする。
進む先には、視界と景色がグングン広がる。
"終わりにして〜始まり"を予感させるのも今日ならでは。
圧巻のツインリードによる、ギタメロも泣きに泣く。いや…泣きじゃくる。
「今日が泣いても笑ってもファイナルやーーーー!!」と…誰しもの同じ思いを長渕が叫び〜[蝉]へ。
今ツアーでの頭3曲はズッシリと腹と心の底にまで響く〜今を象徴するストログスタイルな曲だ。
弾き語りは、今更言うまでもないが…繊細に奏でるメロディーから打楽器的に大胆に叩く打音らは、圧巻のリズムとグルーヴ。
バンドとは全く違う〜元来の圧倒的存在感。
しかも、長渕のLIVEで、歌われる曲は、そのツアーだけのモノ…いや、その日だけのモノである。声・歌い回し・ギターなどのアレンジを日々'呼び起こし,的手法で深みを増す。
それら日々のLIVEは、一期一会の短編小説的でさえある。
まさしく〜"生物"の醍醐味と危うさである。
共に…笑い、叫び、吠え、ささやき、つぶやき、泣き〜生命の粒子がざわざわと躍動する。
「俺とお前の歌だーーーーー!!!」と叫びあげた[桜島]では、より激しく〜ドクドクとマグマの如くリフが燃えたぎり、大爆発の祝砲を上げる。
本編最後の[菊一輪の骨]では、一徹無比な詩人かの形相で〜とつとつと噛みしめ、言霊を絞り出すように唄う。
アンコール初っ端では、長渕相棒犬としてすっかり有名になった…ホワイトシェパードのレオが一緒にステージに登場するという微笑ましい演出も(笑)
そして〜[電信柱にひっかけた夢]は、何度聴いても、ささくれたTOKYOでの断片的人生を連想させ、切ない。
しかし…決して〜失望や絶望などではない、自己の決意や意思に揺るぎない1曲である。
ダブルアンコールでは…[明日へ向かって]を皮切りに、久しぶりの[何ボのもんじゃい!]、そして沖縄公演以来となる[ろくなもんじゃねぇ](@_@)!。さらに待ってました!〜弾き語り完奏版[HOLD YOUR LAST CHANCE](@_@)!あの清原や〜ゆずも涙したこの曲は、今ツアー前半では、アカペラで1番のみだっただけに感慨もひとしお。
コーラスとの見事なコンビネーションを織り交ぜ〜歌い終え…ステージ脇に降りた長渕がスタッフと手を握りしめ〜感謝を伝え、抱擁する。
皆が歓喜あまっている。
やまない万雷の拍手と観客の声がいつまでも場内にこだまする。
終演アナウンスが流れる。
「もう1回出て来てくれないかなぁ。。。」
2度目の終演アナウンスが流れる。
多くの観客が帰り出す。
3度目の場内アナウンスが流れる。
ボクも帰路につきだした。
終わった……
と……その時!ステージが明るく照らされた!!!
長渕が戻ってきたーーーーーっ!!!
凄まじい歓声で場内が沸き返る!!!
帰り出した観客が一斉に引き返してくる(^^)
これだから、長渕のLIVEは予定調和ではない魅力があるのだ!(^^)
今ツアー、最後の最後を飾る曲は[さようならの唄]。
♪「さようなら〜また会えるね。また会おうな。
つたない僕の歌だけれど、精一杯歌ってあげられるから、今この時をさようならと呼ばないでおくれ。」
この直前の長渕は、楽屋で着替えて〜一息つきだしていたところ、場内のコールを聞いて、皮ジャンを羽織り、「ギターよこせ!」と言い、片手に握り…ステージに三たび上がったそうである。
実に粋ではないか!
こんな衝動こそが一流のエンターテイナーでもあるのではないか?
愛情と人情味溢れる1曲を歌いきった長渕がステージから三度たび降りる。
もうコールは起きない。
深く深呼吸をする。
休憩らしい休憩もなく…アンコール×3回・全26曲・3時間30分!!
これにて完結。
僕にとっても、ドラマティックな今ツアーであった。
限界を超えた〜極限にまでこだわり続ける長渕のLIVE思想。
決して'源流,を忘れずも〜過去に安住せず…すがらず、己の意思で常に"今"を切り裂き、切り続け、切り拓いていく哲学。
あぶく銭とやらせなショービジネスにツバを吐き、地を行く。
そんな1つ1つの結晶が、長渕のステージとLIVEにある。
長渕然たる、無比無二のイズムとスピリッツ溢れる確固たる"神髄"そのモノであった。