(1)長渕 沖縄カウントダウンLIVE
- 2011/01/01 23:50
「長渕 体調不良により…まさか!の不完全燃焼。」
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大晦日・21時30分:"決戦の地"の周辺には、猛烈な強風が吹き荒れている。
"台風の目"を取り巻くように、祭りを前に…嵐を巻き起こしているかのようである。
沖縄コンベンションセンター。
22時開演予定。
場内は、福岡国際センターを一回り小さくした位。名古屋レインボーホール(現:ガイシホール)位。
早くから、この特別な夜の"祭り"を待ち切れない観客が、ハチ切れんばかりに…ボルテージを一気に上げる。
島ンチューだけでなく、全国津々浦々から〜空を超え、山を超え、海を超え、自身や生活を超えてまで、この地に辿り着いてきた旅人よ………
キミも私も〜良かれば語ろう。心魂のエールをもって。
万歳の人波もいつにも増して〜会場を彩る。
22時10分:福岡公演と同じイデタチの黒いロングコートを羽織った長渕が、祭りの始まりを高らかに告げる。
1曲目から全開! まさしく…'歌い殺し,。曲後に腕組みをした長渕が客席をグル〜っと見渡し、はにかむように笑う。
[蝉]での…ハンドマイクを持っても、声帯を切らんとばかりにシャウト!
「沖縄でのカウントダウンライブは夢だった」と長渕が話しけ〜愛情たっぷりに深く[ブルームーン]を歌う。
ヴァンヘイレンのイントロを思わせる、バックのギターソロから[愛していると伝えてください]へ…と思いきや、何と![CLOSE YOUR EYES]!!!
あの…熱狂的長渕ファン、角川春樹による映画[男たちの大和]の主題歌として知られる1曲。
祈るように情念たっぷりに歌われるこの曲を聴いた瞬間に、今夜が特別なタダならぬ〜LIVEになる思いが脳裏をよぎる。
それは次曲で確信に変わる。
名曲「巡恋歌」!これまた…今ツアー初御披露目。 弾き語り、弾き殴りでお馴染みのこの曲は、ザラツいた〜ギターの音色を奏でるカッティングがお見事の一言。
この時点で沖縄まで来た甲斐があったという納得を覚える。
[知らんふり]のギタテクは、今ツアーの中でも最高レベルの見せ場的〜お手本的テクニックで…繊細かつ鋭利、時に轟音を成す、詩もメロディーも声も体も一体化した極み。
続く…弾き語りの[順子]〜[乾杯]という流れは、ひれ伏せられぬ者などいない位の説得力をもつ。
「君ぃ〜に幸せ〜〜〜あ〜あぁ〜れ!〜〜〜」と天昇。
最高潮の高揚感に達した、その時…………
ここで予期せぬ事が起こる。
長渕が、物言わず…ステージを降りた。
これが通常ではないのを承知の観客は、この事態にざわめき始める。
何が起こったんだ!?
この状況を沈静化させるように「本人の体調を整える為に10分の休憩をいただきます」とアナウンスがされる。
この時点で、長渕は体調が悪いんだ…と知った。
あれほどの過酷なトレーニングを課した強靭な肉体でも、元来〜神経質症な長渕は、その昔から…喘息(ぜんそく)も患っていた。
ツアーでも、あれだけのステージをこなすだけあって〜何度となく、倒れそうになり…時に倒れ、中止になったLIVEツアーもあった。
長渕が常々…口にする「ステージとライブには、命を懸けているから」 と言うのは、有言実行そのものである。
桜島ライブなどはその"極形"。
言うは易し、行うは難し。
長渕のステージとLIVEに惹かれてやまない人が後を絶たないのは、これ所以でもある。
23時50分。実際は20分のインターバルをとり…舞い戻った長渕がマイクの前に立つ。
「沖縄に入ってから、ずっ〜と体調が悪くて3日間、点滴をうってて…昨日から良くなってきたんだよ」 とお詫び。
ひと安心。
「今日精一杯やるつもりでいるから、新年も間もなくだから一緒に歌ってくれよ!」とも…
この時点で、もう‥カウントダウンまで残り僅か……