「J.BOY SHOW ME YOUR WAY」
遂に?この日がやってきました。
禁断とも言える(笑)…長渕 剛 と 中島みゆき 以外の日本人アーティストのLIVE♪
その掟破りとも言えるそのアーティストこそ〜浜田省吾です。
社会に身を置き、立場が出来…仕事に追われ〜趣味や息抜き・和みなど、成り果ては遊び心まで忘れ去ってしまうんではないかと、ふと悲観してしまう昨今、僕だけではないと思いますが、年々…自分のライフスタイルや趣味がローテーション化しマンネリ化しがちです。自らの意志で、知らない場所やお店に足を向けたり〜新たな価値観を知ろうとしなくなったりもしがちです。
そんな事まで思いながらの浜省のLIVE♪
まぁ〜いつか…一度は、生でLIVEを観ていいかなぁ。。。と思っていましたから。
縁起でもなく不謹慎極まりない話ですが…長渕 剛も中島みゆきも、浜省なども〜それなりの歳でありまして、いつ何かやらの不幸事が訪れるかもしれません。今のウチに体験出来るモノはしておかないとですね。
このクラスは、必ず"伝説のアーティスト"として…後世に語り継がれもしますから♪
思えば…尾崎 豊も観れたのに観なかった高校生時代があったりしますから。
そんな今日……
【玄風館】3店舗+博多駅物販店(2ヶ所)を展開する〜尾崎 豊'派のK社長と、長渕 剛'派の僕が2人で行くという…何とも形容し難いテンションとシチュエーションが実現してしまいました(苦笑)
決して交わらない相譲らぬモノが浜省を起点に、クロスオーバーするかのようです(笑)。
会場入り口で、今回の話題ネタ?の、その場でわかる座席指定を知ります。
見渡す場内は、ビッシリと超満員に埋め尽くされています。改めて〜浜省の求心力に驚きます。
今回のLIVE、通常のステージとセンターステージの2舞台構成です。
16時35分:場内が暗がり…荘厳なSEが、深海の中〜ドクドクと心臓の鼓動を思わせる。
グリーン・赤紫・ミッドナイトブルーの交差する光が客席を這い流れる。
ステージ前方のデジタルスクリーンがゆっくりと上がり〜オープニング♪
そこにエレキギターを肩からかけた浜省が立っている。
セクシーなライティングの中、[オン ザ ロード]で幕開け♪
程良い荒涼感のある、浜省の声が場内を支配してゆく。
演奏は、ソツなくコンパクトにまとまっている。
曲を聴きながら思ったのは、時に…時代感、政治から〜自身の生活感まで汲み、生まれた、リアルな感情と情景に誘うドキュメントソングであるという事。
地方都市で生まれ育った浜省が、苦渋の幼少期からを労働者目線で…それを普遍歌へと昇華させていった紆余曲折のプロセスに、ファンは同じ歩みを感じるのであろう。
浜省は今でも地方に生きる老若男女にも視線を投げ続け、自分自身を投影しているからでもあろう。
泡立つ時代の金銭至上主義に警笛を鳴らした[MONEY]も、日本のロックンロールシーンに浜省が残した、当時は画期的テーマの1曲であろう。
夢や理想に程遠く〜届かず…たとえ掴めなかったとしても、挫折も絶望も失望も悲しみも打ち砕き〜乗り越え〜立ち上がり〜駆け抜け〜日々の日常から逃げ出さずに、生きてゆく者たちへの止まぬエールと人生讃歌を皆が口ずさむ。
孤独を受け止める強さを生む。
そんな[J.BOY]が、確かに僕の心にも届いた。映し出された[J.BOY]のジャケット。この時〜浜省は33歳。これをバックに、この曲の生い立ち〜今の日本の現状までを語り…イントロがフルヴォリームになった瞬間から、不覚にも目頭が熱くなった(涙)
周りを見れば…多くの人も同様。
間違いなく〜この日のハイライトであった。
日本何処、場所も関係なく〜日々の日常を当たり前に生きている人の等身大にある、浜省の歌という光を人々は掴む。
その光は…勝利でもなければ〜成功でもない。
時に傷つき〜疲れ果て…時に喜び〜澄み渡る心のような…様々な人生の圧倒的現実の傍らに、いつも横たわっている縁結びのようですらある。
動かざる山の如し…屈強な不変のスタイルを貫徹し〜装飾・着飾りも必要としない浜省。
ブルーススプリングスティーンのイメージが垣間見えたのはご愛嬌か?(笑)
ふと思ったが…長渕や浜省、尾崎豊の歌に共通するのは…………
[不変の永遠たる少年性]
でもあろう。思春期や青春時代に、淡い恋のときめきや、社会への反逆、憤り。もがき苦しみながらも、大小の覚悟を背負い、前へと突き進む者たちを鼓舞させ、確かな記憶の残像と〜時代と人生の節々に世相を写し、世相に写される餞別の歌とも言える。
いつだって鋭利かつ純粋無垢でストレートである。
浜省に関しては、これといったヒット曲もないに等しく…TVにも出ないなどのアプローチは、ライトな層に標準・ターゲットを絞る必要のない鉄板的基盤があるのである。つまり充分なコア層が支えてくれている、ビジネス的構築も成されているとも言える。
それでいて〜真っ向から大衆と勝負するエンターテイメント性も持ち合わせる様は…アングラ・インディーの姿勢を取り続けながらも、メジャーアーティスト・スーパーインディーの世界観である。
全28曲(インスルメンタル2曲は除外)を歌った〜59歳・浜田省吾。
またいつか…機会があれば、その"ゆくえ"に触れてみたいものである。
心地良い一時でした♪